駒井家の不登校⑨【独自の授業スタイル】

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2024.08.27
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独自の授業スタイル

息子の授業は独自なものでした。授業の前に今日することについて短く話をして、子ども達が個々に自由進度で学ぶスタイルでした。面白いのが教室を自由に動き回ってもいいと言うことです。じっとしているのが苦手な子は時々、教室をウロウロしてまた自分の席に戻って勉強をし始めるようになる。特性を無理に我慢させないで認めることで、子どもが自分に合った方法で勉強をするようになる。そして、そのことを他の子達がとがめることのないような環境を作る。要するに息子は子どもたちのストレスをできるだけ減らす環境を作ることに注力していました。
子ども達に任せながら息子が授業の中でやっていたことは、一人一人がどんな状況にあるのかを見回ることでした。困っていることがないか、それを常に把握しながら必要であれば声をかけていく。
なので授業中、息子が大声をあげて話をしたり、クラスが騒がしくて収集がつかないことはありませんでした。そして息子が静かめの声で話すことで子ども達は集中して聞くようになって行ったのでした。また、勉強をどんどん進めたい子にはそれも良しとする。勉強がわかりにくくてゆっくり進めたい子は、先に終わった子が先生の代わりになって教えてあげる。クラスの中でいろんな勉強の進め方がある。

 

本来ならそれが自然な姿です。でも今の日本の教育は同じや平均値を求めるのでどうしても無理が出てくる。勉強をしたい子にはつまらない。ゆっくりの子は取り残される。一斉授業では子ども達はストレスを抱えていくことが往々にしてあるんですよね。息子のクラスではそれぞれの個性に合った進め方を取り入れることで劇的に子ども達の成績が上がり、常に学年でトップの成績を取っていました。

 

ただ、この方法を浸透させるには教師との信頼関係がないとなかなか難しいことでもあります。まずはクラスが安心安全な場になるように息子は子ども達のちょっとした言動を褒め、ポジティブな言葉かけをしていきました。そして「みんな違っていていい」という文化を作ることも。今まで否定や足りないことを指摘されてばかりいた子ども達にとって息子の言葉は、勇気、明るさ、前向きになる気持ちを引き出して行きました。先生の存在が子ども達にとっていかに大きいのかを私は息子の話を聞いて実感する事がたくさんありました。

 

つづく

※このブログはTeska Terraceを身近に感じていただけるようにと思って理事長の駒井が書き綴っております。

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