駒井家の不登校10【戦略を使ったクラス運営】
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戦略を使ったクラス運営
毎年違う学年、子どもを担任する中で、子どもたちが自分で考えて行動する仕組みや風土を戦略を持って作り上げて行くことは、息子にとってはとても面白いことでした。特に頭の柔らかい素直な低学年のクラスほど早く作り上げることができました。子どもたちはぐんぐんと自分たちの素晴らしい才能を発揮し息子を何度も驚かせるほどでした。また状況判断や、全体思考も環境が整えば身につけることができるようになって行くので「子どもって本当にすごいわ〜。泣きそうになる。」とよく言っていました。
私たち大人は子どもをそもそも子ども扱いしすぎていて、実はとんでもない力を持っていることを知らないんだと思います。本来、子どもは優しくて、寛容で、あたたかで、明るい。そしてより良く生きようと思っている。息子は、その素晴らしい力を引き出すために、あれやこれやとトライアンドエラーを繰り返しながら仕組みを作っていたのでした。戦略を持って作り上げた仕組みの結果は、子どもたちのやる気に満ちた顔つきに出ていました。
親御さんに対しては迅速で細やかな対応を息子は心がけていました。問題が起きたり親御さんからのクレーム的なことがあれば、すぐに電話を入れて家を訪問していました。
私も経営をしていた時にクレームが出たらすぐに連絡し、まずお客さんの気の済むまで話を聞き、できる限りの誠実な対応策を提示していました。そのことで大方の場合は大きな問題にならずに済みました。お客さんにとっては聞いてくれること、承認されることが何よりもして欲しいことなんですよね。「この人はわかってくれる!」と感じてもらうことが信頼につながりました。息子がやっていたことも全く同じでした。そのことでモンスターペアレントからも応援や協力をいただけたのでした。(笑)
それから息子が家庭訪問の時の面白い話があります。それは訪問先の家に到着したらまずはっきりした口調で丁寧で礼儀正しい挨拶をする。部屋に通してもらったら、お母さんが大事にしているであろうと思える飾り物などをさりげなく褒め、明るく振る舞うことを意識したことです。まあ、学校の先生でそんなことをする人はなかなかいませんよね。これはかつて仕事で営業をしていた時に習得したこと。いろんな仕事をしてきたことで人の気持ちや感情を読み取る力を身に着けたのでしょう。
お母さんたちのネットワークで「駒井先生は感じいい先生!」と一気に広まりました。(笑)それもクラス運営を上手くやっていくための息子の作戦であったようです。
つづく
※このブログはTeska Terraceを身近に感じていただけるようにと思って理事長の駒井が書き綴っております。