駒井家の不登校11【泣き虫先生】

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2024.09.10
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泣き虫先生

 

私はかつて息子が小学校の教師時代に運動会と卒業式に参加したことがありました。
6年生を担任していた運動会の組体操で壇上に上がって息子が笛で号令をかけていた時のことです。子どもたちが一生懸命に練習して本番に臨んだ姿に息子は感動したのだと思いますが、何度も何度も手で涙を拭っていたのです。感動するとすぐに泣いてしまう泣き虫先生。涙をこらえる事なく人目もはばからずに泣ける。
その息子の姿を見ながら私は幸せな仕事をしているんだなあと思いました。

 

また同じ年の6年生を卒業式で送り出すとき、担任しているクラスの生徒たちが入場してきたところから、息子はハンカチで目頭をずっと押さえていました。子どもたちの名前をひとり、ひとり呼ぶ時も震えるような声を抑えつつ大きな声で感極まりながら声を出していました。

式が終わって6年の担任の先生たちが退場する際に、息子は号泣しすぎて他の先生に抱きかかえられるようにして歩いていました。後日談ですが、「先生が泣きすぎて私は泣けなかった(笑)」と一部のお母さんに言われたようです。(笑)そのクラスは1年間、いろんなことがあったと聞いていました。でもいろんな問題があったからこそ子ども達が大きく成長してくれた。そのことを思い出すと、息子は感動と感激で涙が止まらなかったんだと思います。

 

卒業式の後、各クラスごとに校庭でお父さん、お母さん、子どもたちと写真を撮る時間があったのですが、目をパンパンに腫らしてニコニコしている息子の笑顔が悔いのない1年を子どもたちと過ごしたことを物語っているようでした。本当に清々しいなあと思いました。

 

息子は「俺が教師になったのは友達を増やしたかったから。子ども達にとって先生というよりもずっとツレでありたいと思っている。それで子どもたちがいつか駒井優一という大人に出会って良かった!と思ってもらえたら嬉しいなあ。」とよく言っていました。ちなみに卒業した子ども達と今も交流があって、ツレとして息子の家に遊びに来てくれるようです。

 

つづく

※このブログはTeska Terraceを身近に感じていただけるようにと思って理事長の駒井が書き綴っております。

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