失敗する権利を奪わないで
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失敗する権利を奪わないで
多くの親が子どもが失敗しないように先回りしてしまっているのではないでしょうか?子どもが辛い思いをしないようにと言っているものの、その辛い思いをしている子どもの姿を見たくないために親がやってしまっていることも多いのではないでしょうか?実は、そのことによって子どもの失敗する権利を奪ってしまっています。
その権利を奪い続けていたらどうなるのでしょうか?
・失敗が怖いので挑戦しなくなる
・ちょっとした挫折で心が折れてしまう
・自分は何もできないと思い自己肯定感が下がる
・親の指示を待って自分で考えることをしなくなる
これって怖くないですか?親が失敗を事前に回避し、指示し続けている環境にいると子どもはこんな風になってしまうんですよね。
ここで、子どもの失敗に対して聞いた素敵なエピソードをご紹介します。3歳の子どもとお父さんの会話です。子どもが牛乳の入ったコップを持って歩いていたところ牛乳をこぼしてしまったシチュエーション。父は穏やかに子どもに話しました。
父「こぼれてしまったね。どうする?」
子ども「・・・・。拭く」
父「OK。じゃあ拭くものを取ってきてあげるね。」
子どもが雑巾で牛乳を拭きました。
父「ありがとう。綺麗になったね。で、次の時はどうする?」
子ども「座って飲む」
父「そっかあ。それはいい考えだ。」
この会話を読んでどうお考えになったでしょうか?このお父さんは
子どもの問題として捉えています。だからこの会話になるんですよね。
大抵の親は、何してるの!と叱って親がこぼれた牛乳を拭くと思います。それでは子どもは親に怒られるから怖いと思考を停止し、また同じことを繰り返すでしょう。でもこのお父さんは、子どもに失敗した時に次はどうしたらいいのかを考えさせ、失敗を糧にしていますよね。日常で起こるすべてのことをこの観点で捉えて行くと子どもは考える力をどんどん身につけていきます。そして知恵を身につけ、工夫することができるようになります。
ただし、じっくり子どもと向き合い対話する時間が必要になりますので親の根気が大事になってきますね。でもこの努力は子どもの将来にわたってよい影響を与えることになります。子どもに自分で考え、自分で責任を取って生きていく生き方をしてほしいと願うのであれば、失敗をする権利をどうぞ奪わないでいただきたいと思います。
つづく
※このブログはTeska Terraceを身近に感じていただけるようにと思って理事長の駒井が書き綴っております。